Japan Branding Awards 2018 受賞ブランド

Best of the Best

プロバスケットボールリーグの新設に伴い開発を行ったスローガン「BREAK THE BORDER」の体現を通じ、デジタルを駆使したファンの間での話題化・関係構築を狙った団体内外の浸透活動

課題背景

2リーグ分裂、国際バスケットボール連盟(FIBA)からの国際資格停止処分や相次ぐチームの経営破綻などの厳しい環境のなか、FIBA制裁解除の主要改善項目である「唯一のトッププロリーグの設立」「代表チームの強化」を成し遂げるため、2015年4月の団体発足がきっかけとなりブランディング活動を開始した。

組織体制

PR、マーケティングを中心に全グループ(クラブライセンス、競技運営、強化育成、総務、経営戦略)で活動。再編の際に組織体制が変わり、チェアマンのトップコミットメントが活動を推進した。

戦略・実行

リーグの3つのミッション「STRONG: 世界に通用する選手やチームの輩出」「ENTERTAINMENT:エンターテイメント性の追求」「ARENA:夢のアリーナの実現」を策定するとともに, バスケットボール観戦意向者の5つの特徴を「Sociability & Stylish」「Active」「Mobile/Magazine First」「Influencer & Trendy」“SAMIT”と定義し、スローガン「BREAK THE BORDER」を策定した。

また、ブランドの「らしさ」として、「クール」、「スタイリッシュ」、「革新的」の3要素を重要視し、この3つの要素を向上させることに取り組んでいる。

スローガンは活動全てのコアとなるエッセンスとして反映され、今までのスポーツブランディングの枠に捉われない活動へとつながっている。開幕前にはTED式プレゼンスタイルでブランドを発表し、開幕戦は世界初LEDコートで公式戦を実施し全国地上波で中継するなど、ファンに対して未知の体験を提供する機会創出を行った。また、他のメジャースポーツと比較してメディア露出が少ない中、デジタル世代をターゲットにスマホファーストでのアプローチを展開した。

事業収入もスポンサー収入に頼るだけではなく、二次的な売上げ向上のためターゲットに向けてブランド訴求をしたデジタルマーケティングにも注力した。

各チーム間の情報共有の場を提供するなど、チームとリーグの双方のブランドの成長に取組み、リーグ・クラブ・選手のメディア化を図り世の中に情報を発信し続けている。

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活動の成果

2020年に入場者300万人超、事業規模300億円超えを目標に掲げ、2017-18シーズンの入場者数は250万人に到達。満員試合の続出, リーグ主管興行のチケットが相次いで即完売するなど、2シーズン目の年間入場者数、前シーズン比11.8%の増加。また、B.LEAGUEの創設により日本バスケットボール界の競技向上にも寄与し、ワールドカップ予選で強豪国に勝利するなど「日本代表」の低迷時代を脱する明るい兆しを創出している。

ご担当者様コメント

目指す獲得イメージは「クール」、「スタイリッシュ」、「革新的」 であり、あらゆる活動の判断基準は、「BREAK THE BORDER」。新しいものを作りだすのは団体の文化や空気である。
一度も試合観戦にきたことのない人を観戦に来てもらうことはとても大変だが、初めて観戦にくる人の来場きっかけのポイントは「誘われる」こと。その際重要なのは「かっこいい」こと。
それらを伝えるために、リーグ、チーム、選手などを巻き込んで取り組んでいる。
ファッション・音楽事業など新しいことに取り組むことで、競技としてのバスケットボールを超えて、「バスケ文化」をつくりあげていきたいと考えている。

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評価コメント

ネガティブな外的要因が機会となったリーグ発足。ブランディングだからこそか、ブランドの強い使命感と意志を感じます。戦略&体験基盤の構築において、スポンサー収入に頼る安易な戦略ではなく、観戦チケット、グッズ販売による収益確保を行える戦略を策定した点を評価しました。また、従来のファンはもとより、観戦意向者の嗜好を捉えた表現指針の策定や、デジタルを駆使したターゲット間での話題化を狙いSNS等で話題となっている取り組みについても注目に値します。
体験において、タッチポイントをメディア中心でなく、リーグ、クラブ、選手をメディア化し、情報伝達の効率化を図った展開も今後の新たなブランド浸透の手法として学ぶべき取り組みであると考え評価しました。ご担当者のコメントにも触れられていたファッション、音楽など新しいカルチャーとの融合を行うことで、従来にない新たなスポーツ団体でのブランディング活動を率先していくことを期待したいと思います。


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